国内経済

「反論=相手への攻撃」ではない

メルマガ作者が一番うれしいことは、感想メールをいただくこと
私の書いたものが何かのお役に立っているとわかったときは一日中幸せな気分でいられる。
反対に抗議や苦情をいただくと一週間くらい気が重くなる。
見当違いのクレームならスルーすればよいが、こちらの配慮の足りなさが原因のときはずっしり来る。
だが、そのずっしりも勉強だ。
発信しているから受信できるので最高の教材になる。

小説『峠』の主人公・河井継之助のことを褒め称えたとき、新潟県長岡の女性経営者からメールをいただいた。
その方は祖先を戊辰戦争で亡くしておられる。
もし継之助が官軍とあれほど対立していなかったら長岡は戦火にさらされることはなかった。
祖先も巻き添えにならずに済んだ。

「だから地元では武沢さんほど彼のことを賛美しているわけではありません」という内容だった。

歴史は活きている。フィクションのヒーロー・ヒロインなら無条件に称えられるがノンフィクションは様々な立場の当事者がいる。
6月17日に映画『峠』が公開されるが、映画では継之助をどう扱うのか注目している。

こうしたメールはきついが、表現が優しいので私も100%受け入れることができる。
時々、異論や反論の表現が攻撃的になる方がいる。
ご本人には攻撃するつもりがないのかもしれないが、これを読んだ私の心はざわつく。

「最近、補助金・助成金支援のPRが目立つが、こうしたビジネスモデルはいかがなものかと思う。助成金申請が増えたために雇用保険料が上がるというニュースをみたが、公的資金の申請を金儲けの手段にしてよいのか。またそれに力を貸す武沢さんのスタンスはどうなのか

「いかがなものか」「どうなのか」の理由が分からない。
私に疑問をもっておられるのはわかるが、論拠が不明だ。
このままだと「私はそれ、嫌いです」と言っているのと変わらない。

たしかにコロナ禍において公的支援が急増し、全国の企業が一時的に助けられたのは事実だ。
それによって厚労省の積立資金が底をつき、保険料が段階的にあがることが決まったことも知っている。

「補助金・助成金支援ビジネスはけしからん」という考えをもたれる自由はどなたにもあるが、私は私で「そう思いません」というしかない。

コロナ禍で助成金受給が増えたものの、構造的に助成金申請率が高いわけではない。
本来なら受給する権利がありながら知らずにいる企業が圧倒的に多いのもひとつの現実なのだ。
パーセンテージは失念したが9割前後の企業が受給できるのにしていないと聞いたおぼえがある。

それを衆知徹底し、取得支援するサービス会社の存在は厚労省にとっても望むところ。
無論、不正受給は犯罪行為だが、正式に受給するのを支援して何が悪いのか、こちらがご説明願いたいほどだ。

要するにこれは見解の相違なのだ。
プライベートメルマガの最大の特徴は個人的意見であること。
見解の多くは偏っているものだ。
誤字・脱字のように事実関係は正さなければならないが見解については違っていても目くじらを立てないでいただきたい。
むしろ武沢がまた偏ったことを言っているぞ。
「自分はそう思わない、こう思う」といった考えをかためるための材料につかっていただきたい。

今日の結論

異論があれば異論メールをください。歓迎します。
ただし異論や反論は相手への攻撃ではありません。
異論の発言ほど相手への配慮を忘れずにお願いします。